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親の背中

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子は親の背中を見て育つというけど、
ほんとだな、と、最近つくづく思った。

父は写真を撮るのが好きで、何か家族の行事のようなことがあれば必ず写真を撮っていた。
大工仕事も好きで、ほぼ毎日、家のどこかをトンカチやっていた。

母は縫い物や編み物が好きで、ほぼ毎日、何かを縫ったり編んだりしていた。
花を飾るのも好きだった。
お医者さんがきらいで、自分は歯医者以外はほとんど行かなかった。
それでもわたしが毎年2回ぐらい扁桃腺を腫らして高熱を出すと医者に連れていき、薬を飲ませ、
熱が下がると、ため息をつきながらつぶやいた。
「薬で下がってるだけなのよね」

わたしが写真を撮りはじめたり、自分で家をつくろうなんて考えはじめたのは、
たぶん父の背中を見ていたからだ。

わたしが子どものころ人形の服をつくったり、
ガンになってから癒しの手段として裁縫に目が向いたのは、
たぶん母の背中を見ていたからだ。
散歩に行くたびに野の花を摘んできたり、
薬で病気は治らないらしいと思うようになったのも、
たぶん母の背中を見ていたからだ。

ただ、これはすべて背中のこと。
父も母も、子どもたちに見られている背中のことはあまり意識していなかったと思う。

でも子どもたちに見せる顔は意識していただろう。
父の顔はよく言っていた。
ちゃんと勉強して、いい大学に入って、いいだんなさんを見つけて結婚しなさい。

母の顔はよく言っていた。
そんなことしなくていいの。危ないことはやめなさい。余計なことはせずに、慎重に安全に生きなさい。


でも子どもは親の顔に反発し、背中のほうに影響された。


自分が親になった今、これはちょっと恐ろしいことだ。
親には自分の背中が見えない。
ガガはわたしのどんな背中を見て育ったのだろう?








※もう防虫剤は使わない!
  へえ~、イチョウの葉がねえ。

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by homeopa | 2016-01-12 21:10 | 人間