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memorial goods

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上の鳥かごは、元夫のおかあさんがご友人にもらったものだそうで、
それにライトをつけて中に何か飾ろうとガガに持ちかけてきた。
ガガはうれしそうにライトを巻きつけ、そして中に何を入れようかと考えて、
この脚を入れた。

この脚は、20年くらい前にわたしがあの家に滞在したとき、
毎晩、庭のテラスの椅子にひとりですわって、ナイフで彫った脚。
「何つくってるの?」 ときかれても、
「さあ~」 とか答えて、
いざできあがったときに見せたら、けっこうウケた。

今回、日本からあの家に着いたとき、
おかあさんが取りだしてきて、「これ覚えてる?」 ときいた。
すっかり忘れていたのでびっくりした。
ガガは見たことがなかったので、大笑い。「なにそれ?!」

「なんで脚なの?」 とあのときも今回もきかれたけど、わからない。
彫っているうちに脚になったのかもしれない。
わたしのすることだから、深い意味なんてなかったんだろう。

そんなつまらないものをとっておいてくれたことが、
とてもうれしかった。
わたしなら捨てているだろうな。
思い出の品ってものにあまり感受性がない人間だから。

元夫のお母さんはわたしとちがって愛情あふれる人だから、
そういう家族の思い出の品をみんなとってあるみたい。
家が広いのもひとつの理由ではあるけれど。



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これはやはりだいぶ昔にわたしが書いたラタトゥイユのレシピ。
最初につくったときに好評で、ぜひレシピを書いていってくれと言われて調子に乗って書いたもの。
こんな紙切れまでとっておいてくれたことがうれしかった。
これは絶対に家の広さとは関係ない。


その愛情深いお母さんが、
食料の買い出しに行くわたしを車に乗せてくれたときにこんなことを言った。
「そんなふうに皮膚を破って出てくる乳ガンはめずらしいんでしょ?」
「え、そうなの?」
「ちょっと調べたら、そう書いてあったわよ」
「ええ、知らなかった~」

その会話はそれで終わったのだけど、
気になっていたので日本に帰ってからググってみた。
でもそういうことを書いた医学的文献には行き着かない。
(乳ガンの皮膚転移、という言葉でこの現象を説明している文献はあったけれど、それが希有なこととは書いていない)
ただ体験者のブログはいろいろ出てきて、
それによると、やっぱり放っておけば外に出てくるようだ。

身体の機能を考えると、
わたしにはこれは自然の過程に思える。
身体は不要なもの、有害なものを、中から外に出そうとする。
そうやって自分を守ろうとする。
乳ガンはさいわい皮膚の近くにあるので、皮膚の外に出やすいのだろう。
でも現代医学の治療を受けている場合には、
その前に腫瘍が小さくなったり、体力が落ちて外に出す力がなくなったりするのではないか、などと考えた。
反対に、治癒力を上げるような自然療法をやっていると、
どんどん外に出てくるんじゃないかと。

わたしの気持ちが明るくなってきたのは、
腫瘍が皮膚を破って出てきたあとのような気がする。
そのころから顔色もよくなったと友だちに言われた。

外に出てくると、不便で不快なことも多いけれど、
それで心身ともに軽くなるなら、
こんなにありがたいことはない。

でも現代医学の立場の人が書いているものでは、
「皮膚を突き破って外に出てきてしまう」 という否定的な口調ばかり。
症状はいやがられるのよね。
すべて内側に閉じこめて見えないようにしておきたいのだろう。








※ジャーナリスト堤未果氏 「国民皆保険の切り崩しは始まっています」
  TPPによって貧乏人が病院にかかれなくなったら、
  もしかして貧乏人には健康な人が増えるんじゃないか、なんて個人的には思ってもいるけど、
  それでも現代医学が必要な緊急事態はだれにでも起こりえる。
  オバマ大統領はアメリカ国民全員を民間保険に加入させ、それを「国民皆保険」と称した。
  加入しない国民には罰金が科せられる。
  日本もそんなふうになるのかもしれない。
  
by homeopa | 2015-12-11 05:22 | わたしの乳ガン