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「歯医者が虫歯を作ってる」

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タイトルを見て、すぐにこの本を買った。
      ↓



「でしょう! やっぱりねー! だから歯医者に行かないのよお!」
という感じで自分を正当化したかったんだと思う。
単に怖いから行かないんじゃないわい、みたいに。

読んでみて、
タイトルはセンセーショナルだけれど、
かなり実直な本だと思った。

ちなみに、上の写真はうちの重曹溶液を入れたペットボトルの神秘的な姿。
これでうがいと歯磨きをしていたら、
右上奥の歯の痛みがなくなったことも、
その歯の部分がつい最近、また痛みだしたことも、
すでに書いたけれど、
今回の痛みは、二日でほとんとなくなった。
今朝、はっさくを食べたときも、ちゃんと噛めた。

オオバコ(プランターゴ)の自家製マザーチンキや、
Sep、Calc、Mercを、水に溶かしてせっせととったので、
そのおかげかもしれない。
でもそれ以上に、
わたしの心身の状態が、歯や歯茎や歯槽骨に反映しているのだろう。
食べ物や睡眠や疲労や精神的ストレスによってわたしの心身が刻一刻と変化するのに応じて、
歯や歯茎も変化しているのだ。
生きているのだ。
そんなことを実感した。

この本にも書いてあった。
「虫歯や歯周病は、それ自体が単独で起こる疾患ではなく、
 全身の問題が口の中に現れた結果である」

これはどの部位のどんな症状についても言える。
たとえば皮膚の湿疹だって、
ただ皮膚の表面だけの問題ではなく、
全身の問題が皮膚に現れたものである。

この本の著者は歯医者さんだけれど、
今の歯科治療の状況がかなりおかしいことに気づいて、
自分なりの治療方針を打ちだした。
それは、予防に重点を置くこと。

でも、ふつうの歯医者さんが勧める予防法は役に立たないという。
歯磨き、歯間ブラシ、フッ素塗布、マウスウォッシュ、歯垢の除去、定期健診など、
どれも予防効果はない、と。
(ただし一度歯周病になった人にはこれらの処置が必要らしい・・・・ フッ素とマウスウォッシュはのぞいて)

虫歯の原因は虫歯菌(う蝕原性細菌)だから、
虫歯菌が繁殖しないように口の中をきれいにしたり、
虫歯菌を殺すようなことをすれば虫歯が予防できる、
と一般には言われている。
上に上げた予防法はすべて、この原理にもとづいている。

でも虫歯菌は常在菌なので、いつも、だれの口の中にでもいる。
ということは、菌がいるから虫歯になるわけではない。

菌が砂糖を食べて出す酸が、虫歯をつくる。
菌が砂糖を食べなければ、虫歯もできない。
だから予防の第一原則は、砂糖を口に入れないこと、と著者は言う。
まともだな~。
まともだけれど、この点をいちばんに強調する歯医者さんはあまりいないかも。

歯周病も、歯周病菌によって起こるといわれている。
でも歯周病菌も常在菌なので、
菌がいるだけでは歯周病にはならない。
常在菌に負けるほど免疫が低下したときに、
菌が威力をふるって歯周の炎症が起こる。
いわゆる日和見感染。
だからその予防の第一は、免疫を上げること、と著者は言う。
これもまともだな~。
でもこの点を強調する歯医者さんもあまりいないかもしれない。

歯並びの悪さや不正咬合は、著者によれば、
妊娠前~妊娠中の母親の栄養不足、とくに鉄の不足によって起こるそうだ。
鉄不足のせいで胎児の鼻中隔軟骨が発達せず、
その結果、上あごが十分に発達しないかららしい。

著者の長尾氏は、下の本から大きなヒントを得た。
『食生活と身体の退化』 W.A.プライス著 1934年刊

このプライス博士は二十世紀初頭に世界14カ国の先住民族を訪れ、
彼らの口の中の状態を調査して、結果を上の本で発表した。
それによれば、先住民族の人たちは、フッ素塗布などもちろんしないし、歯磨きもしないのに、
虫歯も歯周病も不正咬合もなかった。

先住民族でも西洋的な近代食を食べるようになった人たちには、
虫歯や歯周病が見られた。
そして近代食を食べるようになった人たちの子どもに、
不正咬合が見られるようになった。
近代食を食べていた人たちが伝統的な食生活に戻ると、
虫歯の進行が止まった。

だから歯のトラブルを予防したければ、
伝統的な先住民族の食生活を真似ればいい、と著者は言う。

それはどんな食生活かというと・・・・
自分たちの生活圏内で採れたものだけを食べ、
動物性食品と植物性食品を7:3ぐらいの割合で食べる食生活だ。

「菜食主義で完全な健康を維持している民族や集団は、古今東西まったく存在しません」
と著者は書いている。

著者が勧める先住民族みたいな食事の原則はつぎのとおり。

1.砂糖や異性化糖など強い甘みを持つ糖類の摂取を一切やめる。
2.精製された小麦粉や米の摂取を控える。
3.加工食品、インスタント食品、ファストフードの摂取を控える。
4.植物油の摂取を控える。
5.牛乳やヨーグルトを一切とらない。
6.タンパク質、とくに動物性タンパク質を積極的にとる。
7.新鮮な野菜や果物をとるようにする。
8.動物性食品と植物性食品の比率は7:3をめざす。
9.タンパク質、脂質、糖質の摂取比率はカロリーベースで4:4:2をめざす。

とはいえ、今わたしたちが買い求める食肉の大半は、
抗生剤漬け、ホルモン漬けで、
先住民族が狩りで仕留める動物の肉とはまったく別物だ。
そういう社会状況でこのとおりの食事をするのはむずかしい。
だからせめて(1)~(4)だけはがんばって、と著者は言う。

食事のことは、いろいろな人が本当にいろいろなことを言う。
最終的には、各人が試行錯誤して、
自分に合う食生活を見つけていくしかないのだと思う。
人それぞれ体質も生活状況も生活環境もちがうのだから。

だからわたしもこの本を読んでへえーっと思ったからって、
食事をこのとおりに変えようとまでは思わない。
(1)~(5)ぐらいは努力目標だけど。

虫歯になっちゃったらどうすればいいの?
という問いに対する答えはそんなにたくさん書かれてはいない。
でもこれはポイントかな。↓

「歯の再石灰化とは、歯の表面が酸によって溶かされ、カルシウムが流出してしまった部分に、
 再びカルシウムがくっついて再結晶かすることを言います。 ・・・・歯は酸によって溶かされ(脱灰)、
 再石灰化によって修復されるということを、常に繰り返しています。・・・・砂糖の摂取をやめ、口の中
 で酸が作られなくなれば、再石灰化によって初期むし歯なら自然治癒することが可能なのです。
 ・・・・一度歯を削ってしまうと、もう自然治癒は決して起こりません。そして詰めものや被せものは
 あくまで異物であり、歯と完全に一体化することは決してありませんから、その歯はむし歯になり
 やすくなってしまいます」

手術となるとためらう人でも、
歯が痛くなるとすぐに歯医者で歯を削ってもらうことにあまり抵抗を覚えないのはなぜだろう?
ほかに手段がないと思っているからかな。
でも生物には治癒力という手段がある。
重曹という手段もある。
ホメオパシーのレメディーという手段もある。
もう少し歯にチャンスを与えてもいいような気がする。

放置してみないとわからないことがたくさんあると、
前の記事の動画で中村先生も言っていたし。

薄めの本だけど、虫歯や歯周病のこと以外に、
砂糖の悪作用、フッ素の毒性、植物油の問題、腸内免疫のこと、
異性化糖の問題、歯や歯茎の健康に必要な栄養素、牛乳の問題、
疾病利権の問題 (人が病気になればなるほど医者がもうかる) など、
現代人が知っていたほうがいいことがわかりやすく書かれているので、
買っても損はない本だと思う。
by homeopa | 2014-04-22 20:36 | 身体のこと