pimboke6

我輩は地味である

風邪をひきました。

春の陽にだまされてコートなしで外出したら、
風がとても冷たくて、
なのにそれに気づかず、外で弁当など食べて身体が冷えきってから、
「おお、さむ!」と意識したというおまぬけ。
その直後から喉が痛くなり、夕方には寒気がしてきました。

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風邪は、凝りかたまった心身をゆるめて老廃物を掃除するいい機会です。
だから年に1回ぐらいは風邪をひいて熱をだしたいところですが、
私はここ数年、ちゃんと風邪をひけていませんでした。

んもう、風邪さんたら、ごぶさたなんだからあ~!
家に帰ると、ごはんの支度もせずにいそいそと布団を敷き、
湯たんぽと一緒にもぐりこみました。
よくできた娘は、
「塾の先生にケーキおごってもらったから、あたしもごはんいらない」
とかいって宵の口から寝てしまいました。ありがと。

わが子の隣室で愛人とイチャイチャするようなやましさを覚えながら、
久々の風邪と発熱を心ゆくまで楽しもうと待ったのですが、
体温計は37度で止まったきりです。

「乾燥した冷たい風で悪化」という症状に合う Aconite や Hep-s、
「背筋がぞくぞくする寒気とだるさ」の Gelsemium、
「進まない症状」の Bryonia などとっても、
あの発熱の悦楽はやってきません。

ここでおさらい。発熱のメカニズムについて。
風邪のウィルスに感染すると、白血球がそれを察知し、
脳の体温中枢である視床下部に知らせる。
視床下部は体温の設定温度をあげる。
なぜなら高温はウィルスの増殖を抑え、免疫細胞を活性化するから。
設定温度が上がると、身体は平熱でも寒いと感じる。
これが寒気。
筋肉はブルブル震えることによって熱を発し、体温をあげる。
設定温度まで体温があがると、寒気と震えはとまる。
高熱のもとで免疫細胞が元気に活躍し、ウィルスをやっつけおわると、
視床下部は設定温度をさげる。
設定温度にしたがって体温をさげるために、
身体は汗をかく。
発汗によって体温はたいてい平熱以下にまでさがる。
このときに無理をすると、また風邪がぶりかえしたりするので要注意。
やがて体温は平熱にもどり、風邪は治る。

私の場合、寒気はあるのだから、
少なくとも視床下部は設定温度をあげたはず。
しかしその設定温度まで体温をあげることができないらしい。
エネルギーが低いんだな~、寄る年波かな~。。。

なんて思っているうちに眠ってしまったらしく、
目覚めたら朝になっていて、
身体はうっすら汗をかき、寒気はなくなっていました。

つまり戦いは終わったってこと?
でも起きあがると、身体に力が入らず、めまいがします。
ちょっと歩いてもへなへなと座りこみたくなるような弱さ。
熱をはかると、35度2分。
これが発熱後の低体温期かあ、と納得してすぐに布団に逆戻り。
その日は一日ごろごろしていて、
やっと夜になって起きあがれるようになったら、
体温も平熱に戻っていました。

でもその後もなかなかすっきりせず、
6日ほどたった今も、まだ少しめまいが残っています。
あの最初の晩、いったい熱はいくらまであがったんでしょう?
眠っていたとはいえ、高熱が出たという感覚はありませんでした。
ということは、ウィルスをやっつけきれないうちに、
なんとなくうやむやになって終わったってこと?

少し前に友人が風邪をひいて3日間ほど40度の熱をだし、
そのあととても元気になったのを見ていたので、
その派手な風邪と、自分の地味な風邪の違いに、がっくり。

私のたくさんあるコンプレックスのひとつに、
地味であること、というのがあります。
顔も地味だし、スリーサイズも地味、人生も地味。
何年か前までは高熱をだすような派手な風邪をひいていたけど、
ここに来て風邪まで地味になってしまったか~。
by homeopa | 2009-03-24 07:13 | 身体のこと