pimboke6

walking backwards

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こんな写真を載せておいてなんだけど、
春はすごい。
いきなりコブシが咲き、いきなりユキヤナギが満開になる。(コブシと木蓮の違い)






今朝、川原を散歩したとき、
後ろ向きで500メートルぐらい歩いてみた。

今読んでいる本に、どこに行くにも後ろ向きで歩く奇人が出てきたので、
どんなもんか、やってみようと思って。

で、やってみて思った。
これはとても受け身の歩行だな、と。

前向きで歩くときは、
行く手に何があるか、向こうから何がやってくるか、どんな景色が近づいてくるかがわかる。
それを見て、ときには道を曲がったりもする。
自分が進みたいところ、見たいものを選択することができる。
反面、通りすぎた景色はもう見えない。
ひたすら行く先しか見えない。
意識は前にしかない。

後ろ向きで歩くときは、
行く手に何があるかも、何に出会うかもわからないけど、
なんであれそれを背中で待ちうけながら、とにかく歩く。
うしろから来たものが自分の横をすーっと過ぎて前に来たときには、
ああ、こんなものが通りすぎたんだと思う。
通りすぎていく景色をしばらくながめて感慨にふけったりする。
意識は背中に集中し、同時に目も開いている。

上の奇人は、
「後ろ向きの生活のおかげで気分が若々しくなり、長年患っていた腰痛と膝の関節痛が治り、
しかも精神的に深くなった」 そうだ。

わかる気がする。
後ろ向きに歩いているときは、何が来るかわからない不確定さを受けいれなければならない。
後ろに進む意志はあるけれど、何に向かい、何に出会うかは選べない。
ただ受けいれるのみ。
でも出会ったものはじっくり味わうことができる。

人生もこんなふうに歩いたほうが、数倍おもしろいかもしれない。

なんで人間の目は前にしかついていなんだろう? と思っていたけど、
そうか、後ろ向き歩行のおもしろさを発見するためだったんだ。



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そんなことを思っていたら、こんな記事に出会った。
http://tenkataihei.xxxblog.jp/archives/51884452.html

世界にひとりしかいない木削り師、滝本ヨウさんのはなし。

    「木削りとは、自分がイメージするものを作ることではなく、木を主役に木が望む形を作ることです」。
    自分が作りたい形が決まっている場合は、その形を作ろうとして木の固い部分にひっかかる。
    「しかし、ひっかからないように心地よく削っていくと、その木の自然な形が現れてくるんです」

前を向いて歩くのが 「木彫り」 で、
後ろ向きで歩くのが 「木削り」 かな。




そういえばOSHOさんもこんなことを言っていた。

    「本当の美は決してあなたによって創造されるのではなく、あなたを通してのみ創造される。
    実在が流れるのだ。あなたはただ、その通り道になる。あなたはそれが起こるのに任せる
    のだ。それだけだ。それを邪魔しないこと。それがすべてだ」






Yael Naim - Far Far ♪

by homeopa | 2014-03-27 21:23 | おもしろいこと