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pain and music

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図書館で調べものをしていたら、
こんな本を見つけた。

「聴くだけでスッキリ痛みがとれる! 」 藤本幸弘著 (ヤマハミュージックメディア)

人間は痛みを脳で感じる。
だから脳を音楽で刺激すれば、痛みをやわらげることができる。

そういうことが書いてあって、
それぞれの痛みにふさわしい音楽が例としてあげてある。

著者はペインクリニックの医師。
もともとオーケストラの指揮者になりたかったそうで、
クラシック音楽には一家言あるらしい。

わたしは目下、痛みに困っていないので、
自分では試せない。
自分で試してもいないのにここに載せるのはどうかと思ったけれど、
これを読んで、どれどれやってみるか、と思う人たちがいて、
その結果を報告していただけたら、
ちょっと面白いなと思って、載せることにした。

だから試した方は、ぜひコメント欄で結果をお知らせいただければと思います。


たとえば・・・

緊張性頭痛
首の凝りやストレスから来ると思われる、
締め付けられるような頭痛や、重い石が載っているような頭痛。
副交感神経を刺激して心身をリラックスさせる、ゆったりとして力強い音楽がいい。

  マーラー 交響曲第5番嬰ハ短調第4楽章

  サン=サーンス 組曲「動物の謝肉祭」白鳥

  マスネ タイスの瞑想曲



片頭痛
脈拍と同じリズムでズキンズキン、ガンガンと痛む。
原因は解明されていないが、
セロトニン分泌が不安定なためという説と、
血管が拡張しすぎるため、という説がある。
(血管が収縮するという説もまたあるらしい)
もし血管が拡張しているとすれば副交感神経が高まっているので、
逆に交感神経を高めるような、高揚感のある音楽がいい。

  チャイコフスキー 組曲「くるみ割り人形」花のワルツ

  ショパン ワルツ第二番変イ長調

  ヨハン・シュトラウス 美しき青きドナウ



いつもの生理痛
排卵期前はいろいろなタイプの曲を聴いてバランスを整え、
排卵期には気分が高揚する楽しい曲を、
生理前には心身が落ち着く曲を、
生理中は血流をよくする曲を。

  モーツァルト クラリネット五重奏曲イ長調第1楽章

  ボロディン 歌劇「イーゴリ公」韃靼人の踊り

  リスト 愛の夢



いつもの腰痛
副交感神経に働きかけるリラックスモードの曲を中心に、
ときどきアップテンポの曲も聴いて、自律神経のバランスを整える。

  ドビュッシー アラベスク第1番、第2番

  ラヴェル 亡き王女のためのパヴァーヌ

  ラフマニノフ ヴォカリーズ



歯の痛み
歯医者さんに行くまで痛みをまぎらわせるには、
思わず口ずさみたくなるような印象的な曲がいい。
大きく口を開け、手足でリズムを取って一緒に歌うと、
脳が刺激され、痛みがまぎれる。
(と書いてあるけど、歯が痛いときにこれってどうなの?)

  ショパン バラード第1番ト短調

  リスト ピアノ協奏曲第1番変ホ短調第1楽章

  ベートーヴェン ピアノソナタ第14番嬰ハ短調第3楽章





       ※  ※  ※  ※  ※  ※


ほかにもいろいろと載っているので、
興味のある方は本を買うなり借りるなりなさってください。
本自体、一押しというわけではないけれど。

ところで、交感神経が高まってピリピリ緊張モードのときに、
副交感神経を高めるようなリラックス系の音楽を聴くというのは、
症状と逆の作用をするものを与えるわけだから、
アロパシー?

だとしたら、聴いたときは一時的に痛みが治まっても、
あとでもっと痛くなったりするんだろうか?

音楽のホメオパシーというのもありえるだろうか?
たとえば激怒しているときに、
パンクロックを超低音量で聴いたら、
作用・反作用の法則がはたらいて、
(怒りのエネルギーに対する反対のエネルギーが発動して)
すーっと怒りが解消されたりするだろうか?

毎日聴きつづけているとイボができちゃう音楽なんてないかな?
イボのある人がそれを超低音量で毎日聴きつづけたら、
イボが消えたりしないだろうか?

音楽もエネルギーだから、
そういう作用があってもよさそうだけど。

ただ、音楽はほとんどが心身によい作用をもたらすものだから、
病気のエネルギーと共鳴するものは少ないかもしれない。
その意味で、フラワーエッセンスとか、マザーチンキみたいなものかな。

いや、そんなことないな。
自分に合った音楽なら気持ちよくなるけれど、
合わないと何も感じなかったり、不快だったりする。

人の写真ブログなど見ていて、
写真に共鳴しても、音楽に共鳴できないことがよくある。
音楽に共鳴しても写真に共鳴できないことはあまりない。
だから聴覚は視覚よりもっと原始的な根源的な感覚なのかな、
と思っていたら、
この本にそんなことが書いてあった。

視覚・触覚・味覚は、大脳皮質連合野という新しい脳で知覚する。
聴覚・臭覚は、大脳辺縁系という古い脳で知覚する。

だとしたら音楽はマザーチンキというより、
鉱物の根本レメディー (抗疥癬レメディー) のようなものかな。
各人の病気よりも体質に共鳴するレメディーで、
病気にかかりやすい傾向をなだめるレメディー・・・・

いや、やっぱり曲によるのかもしれない。
植物や鉱物のレメディーに、強毒性のものとそうでないものがあるように、
音楽も毒になるものと、そうでないものがある気がする。

うーん、わからない・・・・・







※人から拒否されることが 「実は最高」 な理由。
  おもしろそうと思って読みはじめたら、
  おもしろい上に、妙に感動してしまった。
  人間、捨てたもんじゃないな。
  それにしても日本の勤労者とアメリカの勤労者のちがいにはため息が出る。
  日本だったら、「ちょっとお待ちください、上司にきいてまいります」
  てなことになるような場面で、
  アメリカでは現場のスタッフがその場で考え、責任をもって決定している。
  まわりもそれを認めている。
  これがオトナの社会だよね。
by homeopa | 2014-01-30 09:00 | 病気